ジャン・リュック&エリック・ビュルゲ ブルゴーニュ・ルージュ レ・パンス・ヴァン 2012
ブロションよりにある、ジュヴレ・シャンベルタン区画のパンス・ヴァンPince Vinから。
樹齢:40年
醸造:畑で選果しながら収穫し、選果台で二度目の選果、除梗後に三度目の選果を実施。18ヶ月に及ぶ長い熟成。
テイスティング・コメント
エッジがオレンジがかった明るいガーネット。粘性は中程度。香りにはチェリーやストロベリー、クランベリーなどの赤い果実香を基調とし、バラのドライフラワー、ローズヒップ、スパイシーなオークの香りが混じり合う。そしてミネラル、なめし革、仄かな紅茶のニュアンス。さらに下草や苔、茸、腐葉土などの熟成香があらわれる。アタックはなめらかでしなやか。丸く流れる様な軽い印象にもストラクチャーがしっかりとあり果実味は伸びやかで生き生きとしている。純粋さを保ち、熟成を経てもなお心地よい酸度があり、甘酸っぱい果実感で満たされる。キメ細かなタンニンと溶け込んだ酸とのバランスがよく繊細でエレガントな味わいに仕上がっている。時間をかけて飲むほどに旨みがじんわりと染み渡る。合わせるお料理は、鶏肉のローストや治部煮、ソーセージ、茸料理、ホタテとブロッコリーのオイスターソースなど。
2018年4月試飲
ジャン・リュック&エリック・ビュルゲ(ドメーヌ・アラン・ビュルゲ)
先代のアラン・ビュルゲ氏が1974年に設立したドメーヌ。当時はわずか2.1haの小さなドメーヌとしてスタート。現在は、息子のEric & Jean Luc / エリック&ジャン・リュックの兄弟がドメーヌを引き継ぎ当主となります。91年に逝去した父の遺産となる畑など、設立より除々に畑を買い足し、現在は7haを所有しています。
ジュヴレ・シャンベルタン村における有機栽培のパイオニア
先代アランの頃より有機栽培に力を入れており、この村における有機栽培のパイオニア的な存在として知られています。認証取得はまだ行われていませんが、1977年からリュット・レゾネ、2012年からビオロジック、2013年からビオディナミへと転換。その「自然との共存」と言うコンセプトは醸造の過程においても変わりません。限りなく自然に任せる事をモットーとし、最低限の人的介入のみを行うことでテロワールを表現することに成功しています。
ギュイヨ・サンプル、リュット・レゾネ、除草剤や防腐剤等の不使用、有機肥料のみを使用。平均28~30 hlと言う低収量(最もこれは所有する区画が古樹である為、自然に低収量となる)。葡萄は100%除梗し、その後軽く破砕。自然酵母のみでホーローを貼ったコンクリートタンクにて醗酵を行います。補酸と補糖は行っていません。また初期段階での温度調節は行わず、自然に醗酵が始まるのを待ちます。バラつきがあるために醗酵がゆっくり進み、よりアロマティックなワインとなります。最高温度32度で約2週間~3週間の醗酵。その際、ルモンタージュは行わず、最低限のピジャージュのみ。その後、アリエ産(Farnçois Frères)の樽にて熟成。熟成はアペラシオンにもよりますが20〜24ヶ月の熟成。マロラクティック発酵終了後、1回目の澱引き、その後ビン詰め前にもう1回行い、無清澄・無濾過で瓶詰め。