ヒル ファミリー エステーツ オノロ ベラ ルエダ 2020
ベルデホの畑は、セゴビアの西に位置しています。やせた土壌で非常に砂が多く、表土は川から堆積した砂利におおわれています。この場所は、特に優れた白ワインが産出されることで知られています。白い花やトロピカルフルーツの、新鮮で豊かなアロマ、素晴らしく集約感があり、みずみずしいリンゴや洋ナシのフレイバーが口いっぱいに広がります。
テイスティング コメント
グリーンがかった淡い麦わら色。粘性は中程度。香りにはメロンや青リンゴ、柑橘類、白い花のアロマにハーブ、マスタード、ミネラルのヒント。奥には洋梨のコンポートやトロピカルフルーツのような甘さが感じられ芳香性が豊か。アタックは爽やかでなめらか。豊富なミネラルを軸に、新鮮味に溢れた果実味にはリンゴや洋梨を思わせる。瑞々しくも酸味はまろやかで果実味とよく溶け込んでおり、ほろ苦いミネラルのニュアンスがアクセント。フレッシュさとフルーティーさのバランスがよく程よいコクを備えた辛口。非常にクリーンな味わいでアフターフレーヴァーの広がりがよい。合わせるお料理はシーフードのマリネやサラダ、アヒージョ、香草を使った白身肉のソテー、ズッキーニのオーブン焼など。
ヒル ファミリー エステーツ
現当主はミゲル ヒル。9人兄弟の6番目です。1916年に曾祖父フアン ヒル ヒメンスがフミーリャにワイナリーを設立した時から歴史が始まります。その息子(ミゲルの祖父)ゲレロもワイン造りに関わり、孫にあたるゴンザレス(ミゲルの父)が引継ぎ、兄弟とともにワイナリーを強固なものになり、現在に至っています。
ヒル ファミリー エステーツでは各地に醸造・販売拠点を設けています。一つのワイナリーを大きくするのではなくて、質の高い小さなワイナリーを複数持つ方が、最終的に品質を高く保て、消費者に喜ばれると考えています。そのため、それぞれのワイナリーは D.O.も醸造責任者も違いますが、その営業活動から運営のコンセプトに至るまで、まるで一つの会社のように成り立っているのです。80%が輸出で、スペイン国内向けは20%です。
グループのワイナリーの共通のコンセプト
1.土着品種にこだわる
2.古い樹齢の保護と伝承
3.知名度は低くても、伝統的な上質なワイン地域への参入
ミゲルはセラー全体の設計も行ないます。「簡単で効率の良い作業」「働きやすい環境」「コストを抑えること」を念頭に入れて設計しました。全てのワイナリーが、建物全体を温度コントロールできるようになっており、さらに部屋単位で冷房・暖房を入れ替えられるようになっています。