セラー・カプサーネス マス・ドニス オールド・ヴァインズ 2015
樹齢:50年。
醸造:品種別にステンレスタンクで発酵。フレンチオーク・アメリカ産オーク樽(新樽~5年目)9ヶ月熟成。
評価
2015VT ワイン・アドヴォケイト2018:90点獲得
テイスティング・コメント
濃いめのルビーレッドに紫のトーン。粘性は高め。アロマは野性味に溢れほんのりと甘く、赤や黒のベリーにイチジク、ラベンダー、リコリス、紅茶、ローズマリー、ペッパーのヒント。ジャムというよりは新鮮な果実感と華やかさが際立ちミネラルが洗練さを与える。そして軽いロースト香に、なめし革のニュアンス。口に含むとなめらかでジューシー。アルコール感がしっかりとあり豊かなグリセリン分とテクスチャーが感じられる。柔らかく、それでいてリッチな味わい。艶やかな風味に満ち溢れ、タンニンはシルキーで酸味とともに溶け込んでいる。余韻はフレッシュで心地よく、果実のフレーヴァーが持続する。合わせるお料理は、仔羊のロースト、ピーマンの肉詰め、レバニラ炒め、餃子、野菜のグリル、パスタやピッツァ、ラタトゥイユなど。
2019年4月試飲
セラー・カプサーネス
スペイン モンサン地域にあるカプサーネスの設立は1933年、5軒のファミリーが集まりバルクワインを製造してきました。しかし、1975年フランコの独裁政治が終わり、スペインがヨーロッパに解放されると、新設備を導入したヨーロッパ各地のワインに押され、旧式設備によるカプサーネスのワインは生産を諦めざるを得ず、不毛の時代となりました。
そんな中、1995年、カプサーネスに転機が訪れます。バルセロナのユダヤ人コミュニティーからMevushal方法によるコーシャ(ユダヤ教における食事規定)ワインの製造を依頼され、このワインが世界でも最高のコーシャとなり、スペイン有数のワインの一つとなったのです。さらに多様な土壌と標高の高さを利点として、ワインに土壌の特徴を反映したワイン造りを行い独自の高級ワインも開発しました。
こうしてスペイン モンサンのパイオニアとなったカプサーネスはDOモンサンの初代アンバサダーとなり、モンサンを代表する高品質なワインを生み出す生産者としてその地位を確固たるものとしています。