シャトー ラルジャンテール 2016
熟成: バリック(35%新樽)で14~18ヶ月熟成
評価
2016VT パリ農業コンクール2018: 金賞受賞
2012VT アシェット ガイド:2ツ星獲得
テイスティング コメント
艶のあるガーネット。香りはカシス、ブラックベリー、プラムなどの果実香にブラックペッパー、スパイシーなオークのノート。ココアパウダーやコーヒー、スモーキーなニュアンスを感じる。味わいはまろやかで熟したタンニンが存在。しっかりとしたストラクチャーを感じながら、全体に丸みを帯びており柔らか。緻密さと集約感が程よくあり、この価格帯のボルドーの中では群を抜いている。以前飲んだ2012年もよかった。香り・味わい共に開いておりバランスがいい(2019年5月試飲)。この2016年は表現力豊かな果実味と、タンニンを感じつつもスムーズな飲み心地が印象的。
2022年4月試飲
シャトー ラルジャンテール
シャトーは、ボルドー市街から北西に60kmの、メドック北部のベガダン村にあります。葡萄畑はジロンド川から3kmに位置し、川からの良い影響を受けています。面積は21ha、表土は砂利で、下層土は粘土石灰質です。平均樹齢は23年。収穫は手摘みで行い、選果テーブルで厳しく選別します。区画ごとに、コンクリートタンクとステンレスタンクを使い、24~26度に温度管理しながら発酵させます。バリック(40%新樽、一部アメリカンオーク)で14~18ヶ月熟成させます。スパイシーなベリーに熟したメルロ(レーズン)のニュアンス、程よい樽も感じられます。力強く、まろやかで、熟したタンニンがあります。
フランスAOCワイン事典(発行者 株式会社 三省堂)より抜粋
メドック Médoc
メドック地区はボルドー市の北西、ジロンド河左岸の半島のような形状をした地帯に伸びる全長約120kmのワイン生産地で、名前は「水の真ん中」を意味するラテン語に由来する。河の上流域のオー メドック地区と大西洋により近い中・下流域のメドック地区の2つに分かれており、AOCメドックというアペラシオンは、法律的には2つの地区全域で造られる赤ワインへの適用が認められている。しかし、実際には中・下流域、すなわち北部の14コミューン(市町村)で生産されるものがAOCメドックを名乗っている。
河がピレネー山脈や中央山塊から運んできた砂利を多く含むメドックの土壌は、特にカベルネ ソーヴィニヨン種の栽培に適していることから、この品種が主体のワインが多い。生産量の約55%は輸出されている。
メドック地区とオー メドック地区には、有名な1855年の格付けである「クリュ クラッセ」のほかに、「クリュ ブルジョワ」「クリュ アルティザン」と呼ばれるワインの格付けがある。「クリュ ブルジョワ」は「クリュ クラッセ」の選考にもれたシャトーを包括するために1932年に構想された格付けで、これまでにいろいろな紆余曲折があり、何度か改訂されている。比較的手の届きやすい価格で、時には「クリュ クラッセ」に匹敵する品質のクリュもある。「クリュ アルティザン」は、畑面積が5ha以下の家族経営の小さなワイン農家を対象とした格付けである。