アンヌ・グロ ブルゴーニュ シャルドネ 2018
メゾン Maison もの。毎年同じキュヴェが造られるわけではありません。品質がアンヌの期待するレベルに達しないときはリリースされません。
~メゾン Maison ものを始めた理由~
新しいことに挑戦して新しい発見をすることが好きなアンヌ。娘ジュリーと息子ポールがドメーヌのワイン造りに加わり、新しいワインに挑戦する時間を作れるようになったからだそうです。
熟成: ステンレスタンク10ヶ月
テイスティング・コメント
明るい薄黄色。白桃や洋梨、リンゴなどフレッシュフルーツの香りに、白い花、花梨、カルダモン、杏仁のヒント。そして若干のスモーキーさに、チョークやミネラルのニュアンスを感じる。味わいはスムーズで果実味が豊か。たっぷりとした、それでいて繊細なミネラル感があり質感はなめらかで丸みがある。若々しく、どこか落ち着いた印象。バランスがとれており生き生きとした酸が果実味を引きたてる。ドライ感のある力強いフィニッシュ。合わせるお料理は、魚介・白身肉を中心とした料理、鶏胸肉のソテー、アンチョビとドライトマトのパスタ、カナッペなど。
2019年12月試飲
ドメーヌ・アンヌ・グロ
グロ家の歴史はニュイ・サンジョルジュの町から2キロほど離れたニュイの丘の上にあるショーという小さな村で、1804年に生まれたアルフォンス・グロにより、1830年に設立。2代目ルイ・ギュスターヴ、3代目ジュール、4代目ルイ。長い歴史とともに所有畑を拡大し、信頼のおけるドメーヌへと地位を確立しました。
1951年ルイ亡き後、畑は4人の兄弟によって、3つに分割されました。グスタフとコレットの共同経営によるドメーヌ・グロ・フレール・エ・セール、ドメーヌ・ジャン・グロ、そしてドメーヌ・フランソワ・グロ。
フランソワの娘であるアンヌがドメーヌ経営に参加し、ドメーヌ名をアンヌ・エ・フランソワ・グロに改名。その後フランソワ引退により、ドメーヌ名をアンヌ・グロとしました。ボーヌとディジョンで醸造を学んだ後、ブルゴーニュ人には珍しく、オーストラリアでワイン造りの修業もするなど意欲的な彼女。ブドウとテロワールを尊重し、有機農法に準じた農法を実施しています。
★生産されるワインは、リリース前から全量行き先が決まっており、入手が困難なドメーヌの1つです。
「ワイン・バイヤーズ・ガイド ブルゴーニュ」に掲載
以前は、ドメーヌ・アンヌ・エ・フランソワ・グロとして知られていたこのブドウ園は、信じられないほど凝縮した、エキス分の豊富なワインを生産している。1995年と1996年のヴィンテージのワインは、インクのように濃い色合いで、構造がしっかりしており、内向的だったので、私はその完璧なるサイズに敬意を払いはしたものの、寝かせることによって、どんな結果を引き起こすのだろうかと懸念を抱いた。というのも、このスタイルのワインは、前例がないからである。
しかしながら、優雅で、聡明で、魅力的なアンヌ・グロは、1997年には、そのトレード・マークである果実味の詰まったスタイルはそのままに、ずっと魅力的で、飲みやすく、しなやかなワインを造り上げた。私は、グロ夫人を諸手を挙げて信頼しており、このドメーヌの未来がすばらしく明るく輝いていると信じて疑わない。(ロバート・パーカーJr.著 「ワイン・バイヤーズ・ガイド ブルゴーニュ」より)