ディ・マーヨ・ノランテ アリアニコ・コンタド・リゼルヴァ 2013
他の産地のアリアニコは太く重くなるスタイルですが、土壌が石灰質のため丸くエレガントなスタイルとなっています。アリアニコに適度な酸が必要なので、マセラシオンは長めに行います。30%をフレンチオークのバリックで、70%をステンレスタンクで6ヶ月熟成させ、その後ブレンドして大樽で12ヶ月、さらに瓶で6ヶ月熟成させます。
評価
2012VT ワイン・アドヴォケイト:90点獲得
テイスティング・コメント
エッジが褐色がかった濃いガーネット。深みがあり粘性は高め。香りにはよく熟したプラムやブルーベリー、ブラックベリーなどの甘い香りにドライイチジク、スミレ、ペッパー、樽由来のバニラやロースト香が混じり合う。チョコやコーヒーのニュアンス、ナツメグやシナモンなどのスパイシーな香りもあらわれる。そしてなめし革やリコリス、ジャーキー、ジビエなど、複雑なブーケが広がる。アタックはソフトでなめらか。タンニンはまろやかで豊かな酸とのバランス。スパイシーな中にも果実味は好意的な印象を受ける。熟したベリーやプラムに軽いバニラ、オークの香ばしさが心地よいアクセント。力強い個性で知られるアリアニコだがノランテにかかれば単に味濃くスパイシーで、重い味わいに留まらない。フルボディにもしなやかで甘美なる余韻を持ち、じんわりと広がる風味にはほんのりとトフィーのような甘さが残る。合わせるお料理は、赤身肉のロースト、マグロや鯨の竜田揚げ、牛肉のカルパッチョ、シチュー、ジビエ、治部煮、熟成チーズなど。
2018年9月試飲
ディ・マーヨ・ノランテ
ディ・マーヨ・ノランテは、モリーゼ州で最も重要な生産者として世界に知られています。スタッフは、オフィスに4人(うち常駐2人)、15人がセラーで働いています。ワイン造りのこだわりは、「土着品種の品質向上」、「飲み易く、飲んで美味しいワイン造り」、「良い葡萄からしか良いワインは出来ない」等々です。イタリアで著名なエノロゴであるリッカルド・コタレッラのアドバイスも受け、その品質はますます際立ってきています。
ワイナリーが位置するのはカンポマリーノです。その歴史は古く1800年代まで遡ることができ、元は葡萄を栽培する家系でした。ワイナリー名のマーヨは父の姓、ノランテは母の姓を表しています。フィロキセラの害により一時ワイン造りから離れますが1960年代に復帰し、現在に至っています。
リッカルド・コタレッラのアドバイスの下、オーナーであるアレッシオがエノロゴを務めています。コタレッラとは、実の父と子のような関係で公私を問わず仲がよい間柄です。2000年からオーガニック栽培採用。全ての畑はオーガニックとしてのICEAの認証を受けています。アレッシオの奥さんが自然食品しか食べない人でその奥さんへの配慮からビオに目覚めたといいます。
様々な評価誌で掲載
バートン・アンダーソンの「イタリアワイン・ポケットブック」やヒュー・ジョンソンの「ワールド・アトラス・オブ・ワイン」等で、モリーゼ州のお薦めワインとして紹介されています。また、「ガンベロ・ロッソ」にも度々掲載され、高い評価を得ています。