カモミ メルロ ナパ ヴァレー 2022
主にナパ ヴァレーのオークヴィルと少量をラサフォードのブドウを使用。
熟成: フレンチオーク樽(ニュートラル)にて8か月熟成
テイスティング コメント
紫がかった濃いルビー。小粒の赤い果実、赤や黒のベリーフルーツ、リコリス、スミレなどの魅惑的なアロマに甘くスパイシーなオークのヒント。バニラやチョコ、ココアパウダーなどの香りが複雑に重なり合う。アタックはスムーズでまろやか。キメ細かなタンニンが心地よく、非常にジューシーなエキス分を感じる。酸味は程よく凝縮した味わいながら上品なまとまりをみせる。モカやチョコを想わせるオークの深い余韻が印象的。合わせるお料理は、ローストポーク、牛フィレステーキ、ハンバーグ、キノコのグリルなど。
2021年8月試飲(2019年ヴィンテージ)
カモミ ワイナリー
カモミ(Ca’Momi)-イタリア語で“モミの家”-
モミとは、3 人の共同経営者がイタリアで所有するヴィンヤードの元のオーナーの名前です。ダリオ デ コンティ、ステファノ ミゴット、そしてヴァレンティーナ グオロ ミゴットの3 人は、2006 年にアメリカのナパ ヴァレーにイタリアの伝統に根差したワインと食の文化を広めるため、カモミ ワイナリーを立ち上げました。
ヴェネト出身のダリオは、14 歳からワイン醸造に携わり、親戚の経営するピッツェリアで働きながら学費を稼ぎ大学で醸造学の博士号を取得しました。ステファノは、北イタリアで3 代続くヴィントナーの家に生まれ、幼い頃からワイン造りに携わってきました。大学で醸造を勉強したのち、地元で培った12 年間のワインメーキングのキャリアと共にアメリカへ渡りました。独立精神旺盛だったヴァレンティーナは、1997 年にアメリカで一旗揚げることを夢見てカリフォルニアへ移住しました。
彼らの造るワインは、イタリアの家庭で家族と一緒に食事を食べながら飲むワイン。美味しい料理は良い素材から作られるのと同じように、良質のブドウから造るワインは自分たちが大切な家族や友人と酌み交わしたいワインです。そこには余計な飾りや、難しい説明はいりません。誰もが気軽に楽しめ、食事との相性の良いワインこそが、3 人の目指すワインです。やがて彼らは自分たちが造るワインをより楽しんでもらうためには、ワインカントリーにある普通のテイスティングルームでなく、ワインと共に素晴らしいクオリティの食事も一緒に楽しんでもらえる場所が必要と考えるようになりました。
シェフでもあり、アーティストでもあるヴァレンティーナは、ナパ ヴァレーに居ながら、まるでイタリアのレストランで食事をしているかのような気分にさせてくれる、まさにイタリアの味をそのまま表現するピッツェリアとレストランをオープンしました。ここはイタリアのナポリ ピッツァ協会AVPN が正式に認定している店で、この認証を持つレストランは本国イタリアを含め500 店ほどしかなく、またアメリカ国内では76 店舗しか認められていない、本場ナポリのピザを楽しむことができます。祖国イタリアでの長いワインメーキングのキャリアを持つダリオとステファノは、ナパ ヴァレーの高品質なブドウを栽培する農園と良好な関係を築き、イタリアの伝統を守りながらニューワールドのワインを造っています。
現在カーネロスに3つの自社畑を持ち、全てオーガニック栽培を行っています。そのうちの一つ、クレセンド ヴィンヤードは12 エーカーほどあり、70 年代にケント ラスムーセンによって植えられたオールドヴァインも含まれています。この他、クレセンドから1 マイル(約1.6 キロ)ほど北にあるセルカンド ヴィンヤードと、海抜1400 フィート(約427 メートル)に位置するワイルド ホース ヴァレーの畑で、シャルドネやピノ ノワール、メルロなどを栽培しています。自社畑の他、厳選された農園からのブドウで造られる彼らのワインには、3 人の良質なワインへのこだわりと、イタリア人にとって何より大事な食文化への情熱が込められ、大胆で豊かなその味わいに表現されています。