ピエール マリー シェルメット ボージョレ ヌーヴォー レ グリオット 2023 新酒
ピエール マリー シェルメット (旧 ドメーヌ デュ ヴィスー)
2019VTから生産者名が「ドメーヌ ヴィスー」から「ピエール マリー シェルメット」に変更となりました。
ボージョレACの南端、サン ヴェランSaint-Verand(マコネーのサン ヴェランSaint-Verantとは異なる)にあるドメーヌ デュ ヴィスーは、2世紀以上の歴史を持つ家族経営のドメーヌです。ガメイというブドウ品種のポテンシャルを最大限に引き出したワインには、比類のない新鮮な果実味、崇高な粘性、そしてコート ド ニュイの銘醸クリマを思わせるような長く豊潤な余韻が備わっており、ボージョレの境地から抜きん出ているといっても過言ではありません。
ボージョレの生産者として、唯一にして初めて2ツ星★★を獲得
フランスの権威あるワイン評価誌『ル クラスマン2007年版』では、ボージョレの造り手としては初めての2ツ星★★の栄冠をドメーヌ当主ピエール=マリー シェルメットに授与し、「シェルメットが造ったワインの品質には、もはや並ぶべきワインは存在しない。彼のワインは、それほどまでに深みにおいても、明確さにおいても、全てのボージョレ ワインを遥かに凌駕する位置にある。」と最大級の賛辞が贈られています。
自然なワイン造りに着手 伝統的なセミ カルボニック法にこだわる
ディジョン大学醸造科に通う学生時代、ボージョレのエミール ペイノーと呼ばれるジュール ショーヴェ博士と出会い、その教えを受けたシェルメットは、1982年、父からドメーヌを継承すると同時に、博士の提唱していた可能な限りの自然なワイン造りに着手しました。化学薬品と化学肥料、除草剤の全廃、短小剪定、芽かき、グリーン ハーヴェスト、極端な低収量、完熟した葡萄のみを収穫するための遅摘み(ボージョレの造り手で最も遅い)、僅かでも傷みのある葡萄を全て取り除くための3回に渡る厳格な選別、そして、当時アンリ ジャイエやDRCも導入し始めていた選果台を導入。
醸造においては、培養酵母無添加、無補糖・無濾過、最小限に留めるSO2の添加。そして、ショーヴェ博士の提唱したカルボニック マセレーションに独自の改良を加えたルモンタージュを行う伝統的ボージョレ古式カルボニック マセレ-ションを実践しています。その全てが当時としては常識を覆す異例のものでしたが、図らずもあのロマネ コンティと同じ人工的な介入を可能な限り排除したワイン造りと見事に一致していました。良いワインは良い葡萄からしか造られない。真のヴィティキュルトゥール(ブドウ栽培家)、ピエール=マリー シェルメットは1年365日、毎日畑に出て葡萄とテロワールの内なる声に耳を傾けています。
テロワールの個性が消え、画一的な味わいのボージョレが横行する中、その対極に位置するシェルメットのワインは、ブドウと自然とテロワール、そしてそこに関わった人の生と魂の輝きに満ち溢れた正真正銘世界一のボージョレといえます。