ファミーユ・ペラン ヴァンソーブル レ・コルニュ 2013
グルナッシュはステンレス・タンク、シラーの一部は1年樽で熟成。MLF後にブレンドし、6ヶ月瓶熟してリリースされます。南ローヌで最も北に位置し、フィネスのあるシラーが特徴です。
【テイスティング・コメント】
紫がかった濃いルビー。粘性は高め。香りにはブラックベリーやブルーベリー、ブラックオリーブ、スミレ、ミント、ドライハーブ、ペッパー。そして仄かな樽香、シナモンやチョコ、コーヒーの香り。ミネラルに溢れた洗練された芳香、続いてジャーキーや皮革のニュアンスが現れ、やや複雑。アタックはソフトでなめらか。果実味は豊かで艶々しく、しっとりとした舌触り。凝縮感があるが重すぎないのは、キメ細かなタンニンと、穏やかながらもメリハリが効いている爽やかな酸に由るもの。スマートなつくりでしっかりとした骨格を持ち、味わいとしては辛口ながらグリセリン分が豊か。アフターの余韻が心地よく、果実のフレーヴァーとともに果実由来の甘さが残る。合わせるお料理は、鳩肉のロースト、豚の角煮、焼き鳥、仔牛のレバーソテー、赤身肉蒸し煮などがおすすめ。
※2017年2月試飲
■ファミーユ・ペラン
ペラン・ファミリーは南ローヌの主要アペラシオンに300ヘクタール以上の畑を所有し、個々の品種が最も適したテロワールを見極め、古くからオーガニック栽培を実践しています。その歴史は1909年にシャトー・ド・ボーカステルを購入したことから始まり、3代目のジャック・ペランが全ての基礎を築きました。4代目のジャン・ピエール・ペランはコストパフォーマンスの高いネゴシアン・ブランド、ラ・ヴィエイユ・フェルムを発売し、1989年にはカリフォルニアのボーカステルとも言えるタブラス・クリークをリリースしました。時代とともに革新を続けながらも、「ワインは自然の力だけで造るもの」というポリシーを貫き、父から子へと家族の伝統を受け継いでいます。
北ローヌと南ローヌの違い
時にローヌはボルドーやブルゴーニュのグラン・ヴァンをも凌ぐ品質のワインを産み出します。南北200kmあるコート・デュ・ローヌの中でも北ローヌと南ローヌではテロワールが全く異なります。北ローヌは大陸性気候でシラー主体のワインを産出します。また南ローヌはプロヴァンスの一部で地中海性気候です。グルナッシュを主体とした多品種構成により個性豊かなワインが多く存在します。