ファミーユ・ペラン コート・デュ・ローヌ レゼルヴ ルージュ 2020
自社所有であるグラン・プレボワ(40ヘクタール)とヴァンソーブル(45ヘクタール)の畑、および契約畑、さらに長期契約農家からの買い付けブドウから造られます。畑は全てボーカステルのスタッフによって管理、運営されています。グラン・プレボワのブドウ畑とそれに隣接する契約畑は、石灰質粘土および砂利質粘土の土壌で、ヴァンソーブル周辺は石英および石灰の泥灰を多く含んでいます。ペラン・エ・フィス・ワイナリーで伝統的な手法によって醸造し、発酵には温度管理された150ヘクトリットルのステンレス・タンクを使用します。25%は樽、残りはタンクで12か月間熟成させ、卵白による清澄後、12月に瓶詰めします。
テイスティング コメント
艶のある、赤みがかったルビー。粘性は高め。香りは野性味のある小粒の赤い実、プラム、ラベンダー、リコリスのアロマにオレガノ、シナモン、ナツメグのヒント。そしてコーヒーやビターチョコなど心地良い樽のニュアンスに、ミネラルが洗練さを与える。味わいは柔らかく広がりが豊か。十分な熟度ながら甘さを抑え(幾分スマートな印象)かつしっかりとした構造、これはミネラルと共に調和のとれた上品な酸が大きく起因する。鮮度よろしくタンニンはキメ細やかで、中庸のボディ感。なにより口当たりが良くすいすいと杯が弾む(ミディアムからフルボディ)。合わせるお料理はグリルした肉料理、茄子の肉味噌炒め、ピーマンの肉詰め、餃子、ラタトゥイユ、地中海料理など。
2019年6月試飲(2016年ヴィンテージ)
ファミーユ・ペラン
ペラン・ファミリーは南ローヌの主要アペラシオンに300ヘクタール以上の畑を所有し、個々の品種が最も適したテロワールを見極め、古くからオーガニック栽培を実践しています。その歴史は1909年にシャトー・ド・ボーカステルを購入したことから始まり、3代目のジャック・ペランが全ての基礎を築きました。4代目のジャン・ピエール・ペランはコストパフォーマンスの高いネゴシアン・ブランド、ラ・ヴィエイユ・フェルムを発売し、1989年にはカリフォルニアのボーカステルとも言えるタブラス・クリークをリリースしました。時代とともに革新を続けながらも、「ワインは自然の力だけで造るもの」というポリシーを貫き、父から子へと家族の伝統を受け継いでいます。
北ローヌと南ローヌの違い
時にローヌはボルドーやブルゴーニュのグラン・ヴァンをも凌ぐ品質のワインを産み出します。南北200kmあるコート・デュ・ローヌの中でも北ローヌと南ローヌではテロワールが全く異なります。北ローヌは大陸性気候でシラー主体のワインを産出します。また南ローヌはプロヴァンスの一部で地中海性気候です。グルナッシュを主体とした多品種構成により個性豊かなワインが多く存在します。