ドメーヌ・ド・フォンドレッシュ ヴァントゥー・ルージュ 2016
フォンドレッシュの味わいが良くわかるワイン。エレガントなミネラル感と、果実味のほど良いボリューム感とのバランスが素晴らしい。清涼感も感じられます。
伝統的な醸造方法で、発酵には21~28日かけます。大樽、コンクリート製卵型タンク、ステンレスタンクを1/3ずつ使用し熟成し、18ケ月間シュル・リーを行います。
評価
2016VT ワイン・アドヴォケイト:90-92点獲得
テイスティング・コメント
紫がかった濃いルビー。粘性は中程度よりやや高め。アロマはフルーツとスパイスの香りが基調で、ブラックチェリー、キルシュ、イチジク、スミレ、オレンジピール、ブラックペッパー、ナツメグのヒント。そして鉄分とエレガントなミネラルが感じられ、コーヒーやトーストのような香ばしいオークのノートがアクセント。アタックはソフトでなめらか。生き生きとした豊かな味わいが口中に広がり、凝縮された果実味と酸味がバランスよく交わっている。キメ細かく溶け込んだタンニンが存在し、舌触りがしっとりとした質感がある。広がりの良さと鮮度があり、ボディは柔らかなミディアムからフルボディ。口当たりがよくフレッシュで、味わいの均衡が保たれている。合わせるお料理は、赤身肉料理、ピーマンの肉詰め、ビーフシチュー、レバにら炒め、餃子、ブリの照り焼き、ラタトゥイユなど。
2019年3月試飲
ドメーヌ・ド・フォンドレッシュ
ドメーヌ・ド・フォンドレッシュの若きオーナー、セバスチャン・ヴァンサンティは1991年、AOCヴァントゥーに約40haのブドウ畑を手に入れ、以来テロワールを表現するワイン造りに情熱を傾けています。ヴァントゥー山の麓、マザン村を中心とした台地に広がるブドウ畑は空気の通りがよく、砂利混じりの粘土石灰岩の土壌は雨水をよく吸収し、深さ5~10mで水分を保ちます。これがフォンドレッシュ(プロバンス語で“建立された泉・貯水場”)の名前の由来となっています。
この恵まれた土壌の力を最大限に引き出すために有機農法を採用し、環境と最も調和するブドウを育てています。ブドウの木がワインを造るのであって、ワインメーカーの仕事は「テロワールを理解し、分析し、寄り添うこと」と考えるセバスチァンの造るワインは、瞬く間に世界のワイン愛好家の注目を集め、AOCヴァントゥーの名を世界に知らしめることになりました、まさにコート・デュ・ローヌの新進気鋭のドメーヌです。
セバスチャン・ヴァンサンティ氏
1995年、オーナーのセバスチャン・ヴァンサンティは、2年間のアンドレ・ブルネルの元での修行の後、生物学者であった母が1991年に購入していたヴァントゥーの畑で一緒にワイン造りをスタートさせます。
IDENTI-TERRES(イドンティ・テール)というテロワールとブドウの特徴を最大限に表現する考えの元、ヴァントゥーの中でも最良の場所にある3つの村の畑で有機農法によりブドウを栽培し(エコセール認証取得)、卵型のセメントタンクなどの最新の醸造設備を用いながら、月の周期に合わせたワイン造りを行っています。
1995年のファーストリリースと共にパーカーポイント88点を獲得し、一躍注目の的となり、現在ではローヌ地方で最も注目を集める生産者の一人として活躍し、ヴァントゥーを代表するドメーヌとなっています。