ドメーヌ・ジョセフ・ロティ ジュヴレ・シャンベルタン 2015
樹齢25年、0.5ha。年産3000本。濃厚で、しっかりとしたタンニン、果実の熟度と酸がバランスよく備わっています。洗練された完成度の高さ。
テイスティング・コメント
紫がかった濃いめのルビー。粘性は中程度よりやや高め。香りにはラズベリーやブラックベリーなどの果実香にスミレ、バラ、微かにメンソール、ドライハーブ、上品なオークのノートがアクセント。バニラやシナモン、八角、香木を思わせる芳しい香り、そしてリコリスや鉱物的なミネラルのニュアンスをもつ。エレガントで複雑さと奥行が感じられ誘発的なブーケが魅了する。アタックは力強くなめらか。凝縮度が高く、濃密な果実感で満ち溢れており果実の熟度がストレートにあらわれている。リッチで旨みがたっぷりな、牢固たるストラクチャーと、タンニンもしっかりと存在しふくよかなボディ感を備えている。現時点で柔らかくフルーティーでその美味しさを堪能できるが、熟成のポテンシャルを秘めており飲み手をワクワクさせる。ゆっくりと時間をかけて楽しみたい一本。すぐ飲むのであれば早めの抜栓かデカンタージュを。合わせるお料理は、牛や鴨肉のロースト、ジビエ、鶏肉やマグロの赤ワインソース煮、エポワスチーズなど。
2018年5月試飲
ドメーヌ・ジョセフ・ロティ
ジュヴレ・シャンベルタンの名門ドメーヌ。家名として1610年まで、ドメーヌとして1817年まで遡ります。歴史あるだけに多くの古木を有しこれだけで遺産的価値です。それに甘んじる事無く畑作業を重視し、摘葉や摘果を細かく行う等、多くの時間を割いています。
厳格なリュット・レゾネで収穫は全て手作業。醸造法は伝統的なスタイルです。上面開放タンクで温度管理を徹底し、手でピジャージュを行います。発酵は約3週間。最上のトロンセとヴォージュ産の樽を使用します。樽熟約18ヶ月。グラン・クリュを除き通常50%新樽使用、残りは1年樽使用。非清澄、非濾過。ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティと同じ選別機やプレス機等を導入し、より凝縮されたピュアな味わいを表現できるようになり、近年さらに評価を高めています。
驚くべきポテンシャルと複雑味溢れる香り、洗練され、しなやかさと力強さとを見事に調和させています。多くのワイン・ジャーナリストが大変高い評価をしています。2015年10月、若くして急逝したフィリップ・ロティ氏の跡を継いだのは、弟のピエール・ジャン・ロティ氏。ドメーヌとして彼で12代目となります。フィリップはここ数年病に伏していた為、実質的には彼がドメーヌを任されておりその名声を高めていました。正式な後継者となった今、父と兄の意思を継ぎ、さらなる発展の為に意欲を燃やしています。
※フィリップ・ロティラベルは今後、ジョゼフ・ロティラベルに統一していく予定です。