ドメーヌ・モンジャール・ミュニュレ ブルゴーニュ ピノ・ノワール キュヴェ・サピドゥス 2015
樹齢:約55年。サピドゥスはヴージョ村のLes Plantes畑から造られています。Sapidusとはラテン語のSAPIDから来ており、英語で言う所のSAVORYです。SAVORYとは「味の良い、風味のある、おいしそうな、香りのよい、心地良い、気持ちの良い」などの意味があります。通常のピノよりも深みがあり美しいブーケを備えています。
テイスティング・コメント
輝きのある紫がかった濃いめのルビー。粘性は中程度。香りにはラズベリーやカシス、ブラックチェリーのコンポート、赤い花、ドライハーブ、上品なオーク、ミネラルのノート。若々しく、ほんのりと甘さのあるフルーティーさと華やかさが際立っておりヴィンテージの恩恵を受けつつ洗練されている。アタックはなめらかで生き生きとした果実感。ビロードのようなしっとりとした舌触りで溶け込んだタンニンと酸とのバランスがよい。旨みがジュワっと染み入るように広がり濃縮感のあるジューシーさはまさにヴィンテージのキャラクターだが、その上で酸がしっかりとあり味わいはドライで、後半にかけて程よく引き締まっている。純粋さと綺麗な後味が魅力的で、アフターの余韻も長く心地よいフィニッシュ。合わせるお料理は、野菜サラダ、ソーセージと野菜のポトフ、鶏肉の赤ワイン煮込み、鴨肉や仔牛のロースト、オイスターソースを使った魚介料理など。
2018年6月試飲
ドメーヌ・モンジャール・ミュニュレ
1620年から始まる由緒ある造り手です。現在はヴァンサン・モンジャール氏が8代目の当主を務めています。北から南まで幅広く優良な畑を所有し、33ものキュヴェを生産しています。さらに今後も徐々に畑を広げていきたいと考えています。テロワールの個性を存分に活かしたブルゴーニュの王道ともいえる味わいを高品質で幅広く世に広く伝えることの出来る数少ない生産者です。19人ものスタッフは家族のように大事にしており、彼らは畑での作業に日々勤しんでいます。この人数で細かく管理することで、除草剤など化学的介入を回避することができ、結果として葡萄は生命力溢れる純度の高いものとなります。
印象的な紋章は良いワインは畑からでき、その畑で徹底して働くという意味を持っています。こだわりは細部にまで渡り、オーク樽は有名なトロンセの森の隣でヴァンサン氏自らが森を開拓した区画の樹を使っています。そこで上質なオークを厳選し、18ヶ月間の自然乾燥の後、樽にします。ここまでこだわり、妥協しないで出来るのはブルゴーニュでも数えるほどでしょう。ワインはテロワールの個性を余すことなく活かし、モダンでありながら、古き良き時代の要素も上手く取り入れており、誰もが素直に楽しめる見事な造りです。どのヴィンテージにおいても常に高い品質と満足度を約束してくれる素晴らしいドメーヌです。