ブリュンデルマイヤー ルーレンダー 2016
ブリュンデルマイヤーの最高の区画畑は、カンプタールがドナウタールに向かって南に、扇形に開いている所にあります。西側はクレムスとヴァッハウからの丘陵が続いており、東にはヴァインフィアテルとウィーンへと続いています。
畑:「Spiegel」シュピーゲル
土壌:深い石灰質土壌に薄いレス(黄土質)土壌が入り混じる土壌
醸造:発酵は赤ワインの手法に近く、2週間300リットルの古樽で全房浸漬発酵。マストと澱は葡萄のプレス後、樽に戻し熟成させます。長い期間澱と触れさせることによって自然に酸化からワインを守ります。
テイスティング・コメント
鮮やかな赤銅色、カルミンレッド。粘性は中程度。ドライフラワーの香りに赤スグリ、チェリー、ストロベリーなどの果実香。素朴で可憐な印象があり搾りたての果汁を思わせるフレッシュ感が漂う。そして焙煎したコーヒー豆やチョコなど香り高いロースト香にほろ苦いミネラルのノートがアクセント、奥行と複雑さが感じられる。味わいはスムーズで伸びやかに広がりミネラルを含むジューシーな果実味と綺麗な酸味とのバランスが心地よい。香り同様、飾り気のない純粋さと透明感に満ち溢れ生き生きとしたエレガントな飲み口。辛口で、余韻にチャーミングな果実のフレーヴァーが持続する。合わせるお料理は、サラダ、魚介のマリネやスープ、鶏・茸料理、鴨や牛のタタキ、パスタ、トマトソースベース料理、中華など。
2019年6月試飲
ブリュンデルマイヤー
『ワインプロフェッサー』の異名を取り、研究熱心な事で知られる ヴィリー・ブリュンデルマイヤー氏は、若い頃フランスで修行を重ね、最新の醸造技術を学びました。収得した剪定法やリラ方式(オーストリアでは初めての方法、一本の葡萄樹をY字型に上方に伸ばす事で光と空気の通りをよくし高品質の葡萄を育てる)と呼ばれる葡萄栽培法、無農薬栽培を実践。セラーでは制限的な醸造を行ない最近の傾向としては、ボディのしっかりとした凝縮感のあるワインを造りだしています。
ヴィリー・ブリュンデルマイヤーは、今日あらゆる面においてオーストリアのワインシーンにおけるリーダー的存在になっており、葡萄畑とセラーにおける妥協のない品質追求により、世界で競争可能なトップクオリティーのワインを生産することが可能であることを証明しています。
ワイングート・ブリュンデルマイヤーにおける中核はブドウ畑
ブリュンデルマイヤーが所有するブドウ畑のほとんどはテラス状で、車が通れるところから離れた場所にあります。土壌そして局地気候の条件は畑によって実に様々です。ブドウ畑では、緑肥、牛フンそして植物の廃棄物のコンポストといった有機肥料しか使っていません。天然資源である土、太陽、水、植物を単純にそして賢く使っています。人は仕えそして改良はしますが、前面に出るようなことはしません。疲弊したブドウ畑は、木を伐採して根を掘り起こし、新たに若木を植えるまでに、土壌の体力を回復させるために5年間は利用しません。ブドウ畑の周囲には小さな水場を造り、これによって浸食を防ぎ局地気候を改善します。化学除草剤は一切使っていません。
最も重要なブドウの品種:グリューナー・フェルトリーナー
ワイナリーの中で最も重要なブドウの品種と言えば、ランゲロイス周辺で採れるグリューナー・フェルトリーナーです。もともとは方言で「マウハーツレーベ」と呼ばれ、ヴァルトフィアテルの端の山の背、南傾斜地にランゲロイスとゼービングが位置するマンハーツベルクの周囲で生息していたブドウから由来しています。飲みやすい「軽くて辛口」なものから、ケーファベルクあるいはラムといった非常に複雑で長熟なものまで、グリューナー・フェルトリーナーは実に様々な性格を持っています。他のどの品種のブドウよりも、畑の個性がはっきり表れるワインです。世界ソムリエコンクールで優勝しているフランス人のオリビエ・プシエは「ラムは、信じられないほどの厚みとフレッシュさを持ったパーフェクトに醸造されたワイン。ヴィリー・ブリュンデルマイヤーはおそらくオーストリアで一番のグリューナー・フェルトリーナーを育てている!」と語っています。