ファルネーゼ ファンティーニ サンジョヴェーゼ テッレ ディ キエティ 2021
畑は、キエティのオルトーナ、サン サルヴォ等にあります。100%除梗。最初の4日間は5度でコールド マセレーション。その後、温度を上げ、27度に温度管理しながら8日間、天然酵母で発酵させます。熟成は最初の1ヶ月はバリックの新樽に入れ、ワインに複雑さが出るようにします。その後、2ヶ月ステンレスタンクで熟成させます。
テイスティング コメント
紫がかった濃い目のルビー。粘性は中程度。香りには熟したラズベリーやアメリカンチェリー、赤い花、ブラックオリーブが混じり合うフルーティーなアロマ。新鮮さを保ちながらも一部のバリック熟成によりバニラやカラメルなどの甘やかさ、モカやチョコといったスモーキーなニュアンスが価格帯以上に複雑さをもたらしている。アタックはソフトでなめらか。広がりのある柔らかな口当たりで果実味が豊か、ボリュームある味わい。濃縮したベリーやチェリーを思わせるたっぷりとした旨みに溢れ、程よいスパイシーさをアクセントにサンジョヴェーゼらしい綺麗な酸が味わいを支える。辛口にして果実由来の甘さ・フルーティーさがストレートに表われており、素直に美味しい。飲み疲れることがなくスイスイと杯が進む。
2015年6月試飲(2015年ヴィンテージ)
ファルネーゼ
「ファルネーゼ」が設立されたのは1994年ですが、ファルネーゼ家がワイン生産に携わったのは1582年(オルトナ市にて)に遡ります。その昔、当時のファルネーゼの王子と結婚したオーストリアの王女マルゲリータがこの地を訪れた時、そのすばらしい風景と気候に我を忘れ、この地で生活することを決心し、質の高いワインを造るため、この土地に身を捧げました。そしてそのワインは間もなくヨーロッパの王室のテーブルに現れることとなったのです。
自家所有葡萄園は合計で150haあり、モロリバー ヴァレーの北側の斜面に位置し、それは太陽の恵みを受けるために最高の条件であることを意味しています。そして高度9000フィート、海から18マイルのところにあるマレイア山脈は、高品質のワインを産み出すために理想的なミクロクリマを産み出します。また、買い葡萄は、農家と5年単位で契約。量で買い取るのでなく、4、5月にアグロノミストが畑を回り、良い畑をha単位で買い取ります。1軒当たり平均2haと大きくないため、量より質を重視した栽培が出来、収穫も良いタイミングで出来ます。ファルネーゼは、収穫量を制限し最新技術と伝統的な手法をうまく組み合わせ、コストパフォーマンスに優れたワインを産出しています。例えば、全ての樽のラックにはローラーが付いており、1ヶ月に1回樽を回してバトナージュと同じ効果を得ています。
ワインは、数々のワインコンクールで高く評価され、国際的にその名を知られています。さらに、カンパーニャのヴェゼーヴォ、シチーリアのザブを所有しており、バジリカータのヴィニエティ デル ヴルトゥーレ、プーリアのフェウディ ディ サン マルツァーノに出資しています。いずれのワインもそれぞれの名前で出荷されています。
ルカ マローニで、幾度となく最優秀生産者に選出される実力派
価格と品質と両面からの評価による、『消費者向けのイタリアワインガイドの決定版』ともいえる辛口ワイン評価誌『ルカ マローニ(ANNUARIO DEI MIGLIORI VINI ITALIANI)』で、幾度となく最優秀生産者に選出されるアブルッツォ州を代表する生産者です。ファルネーゼは何度も生産者の頂点に君臨し、数々のワインコンクールで高く評価され国際的にその名が知られています。