2019年9月
デュクリュ・ボーカイユのボリー家所有のシャトー「シャトー・ムーラン・ボリー」
デュクリュ・ボーカイユのボリー家がリストラックで造るワイン「CH ムーラン・ボリー」
『シャトー・デュクリュ・ボーカイユ』。“デュクリュ”とはシャトーの名声を築き上げた元オーナーの名から、“ボーカイユ”とは「美しい小石」の意があり、その名の通りこのシャトーの畑には、多彩な小石が散りばめられています。ミネラルを豊富に含む、均整のとれたワインを生み出し、その味わいにはある種の気品が感じられます。1855年のメドック格付け当時には、サン・ジュリアンから第1級シャトーは生まれませんでしたが、最高品質を求め続けたボリー家によって、シャトーは大きく変貌を遂げました。今やその存在は単に第2級格付けシャトーにとどまらず、同アペラシオンのレオヴィル・ラス・カーズとともに“スーパー・セカンド”として5大シャトーを脅かす位置にあります。
ムーラン・ボリーは、力強い果実味としっかりとした骨格をもつワインです。リーズナブルな価格ながら、銘醸デュクリュ・ボーカイユを築き上げたボリー家のエッセンスが感じとれます。
シャトー・ムーラン・ボリー 2015
Château Moulin-Borie
スモーク、焙煎したコーヒー豆やココア、トーストなどローストしたオークの香りが印象的で、ブラックチェリーや小粒の赤い実、ローリエ、ブラックペッパーのアロマが混ざり合う。さらに黒トリュフやタールの香りに、ミネラルと土っぽさ。口に含むとソフトでなめらか。タンニンは緻密で、溶け込んだ酸とのバランスがよくビロードのようなテクスチャー。ジューシーかつスパイシーな風味が伸びやかに広がり口中に旨みが染み渡る。ボディは中庸で、重すぎないまでのコクがあり長く続くアフター、フレッシュでまとまりの良い後味。
合わせるお料理
赤身肉のグリル、仔羊や鶏肉のロースト、鴨肉の赤ワイン煮、ビーフシチュー、ジビエなど。
産地:フランス ボルドー地方
品種:メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、プティ・ヴェルド
タイプ:赤ワイン フルボディ
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ラック・コーポレーション 2019 秋の試飲会
ラック・コーポレーション 2019 秋の試飲会
フランスはブルゴーニュをメインに、ロワール、ローヌ、ラングドック、シャンパーニュは定番のドゥラモットなど、およそ100種類のワインをテイスティング。
ブルゴーニュ・ワインはすべて新ヴィンテージの2017年でした。ブドウの出来がよく、多くの生産者が喜んだヴィンテージとあって、ブルゴーニュ ブースのボトルの減りが他ブースより早く感じたのは私だけではなかったはず。個人的にはバックヴィンテージが欲しいのですが・・・(それはなかなか 笑)
とはいえ、ワインが無くなる前にテイスティング。
凝縮感があって、みずみずしく、ジューシー、それでいて過熟感がなく「今飲んで素直に美味しいな、楽しめるな」と思うものと、「熟成タイプ」に分けてチェックしました。
さすがにグランクリュは無かったです。
(有償試飲でもあると嬉しいのだけど)
※ボトルの写真は、たまたま撮れたものです。
その名は"愛の地"を意味するリーフランド「リーフランド・ヴィンヤーズ」-Vol.2-
その名は“愛の地”を意味するリーフランド「リーフランド・ヴィンヤーズ」
ラベルに描かれているのは、南アフリカの国民的動物“スプリングボック”に跨る愛の神キューピッド。
オーナーの一人であるホセ・コンデ氏が初めて農場を訪れた際に、赤ん坊のスプリングボックを2頭の馬が子供のように育てる光景を見て、このイメージが浮かんだそうです。種の違いはありますが、絆は深くまるで本当の親子のようだったと言います。この感動的なシーンから、『リーフランド “愛の地”』のモチーフとしてラベルに採用される事になりました。
本日は白ワイン、ブドウは平均樹齢40年のシュナン・ブランです。
リーフランド オールド・ヴァイン シュナン・ブラン 2018
Old Vines Chenin Blanc /Lievland Vineyards
香りは白桃やパイン、花梨、柑橘類の花のアロマに、ジンジャーや焼きリンゴ、蜂蜜のヒント。そしてヘーゼルナッツの香りに、仄かにスモーキーな樽のニュアンスが心地よく香りに奥行が感じられる。口に含むとスムーズでなめらか。豊かなフレーヴァーが広がるリッチな味わいで、熟度の高い果実感で満たされる。中程度のボディをもち酸味は鮮やかでキメ細やか。調和のとれた酸がミネラルと共に果実味を支えしっかりとした酸味だが嫌みが毛頭ない。さもフレッシュで芳醇、辛口にして搾りたての果汁の様、ジューシーな飲み心地が印象的。
合わせるお料理
クリーム系の魚介料理、鶏肉料理、寿司、トマト系パスタやピッツァなど。
産地:南アフリカ ウエスタン・ケープ
品種:シュナン・ブラン100%
タイプ:白ワイン 辛口
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その名は"愛の地"を意味するリーフランド「リーフランド・ヴィンヤーズ」
その名は“愛の地”を意味するリーフランド「リーフランド・ヴィンヤーズ」
リーフランドは、南アの名門スターク・コンデのオーナー醸造家ホセ・コンデ氏とユーステンバーグのオーナー醸造家であるティレル&フィリップ・マイバーグ兄弟が立ち上げたワインブランドです。90 年台後半には南アのTOP 生産者のひとつであったステレンボッシュのワイナリー「リーフランド」。長年放置され荒れ果てた農園・醸造所跡地を購入し、名門ワイナリーに新たな息吹を吹き込みました。
ワインはクラシカルとモダンとの融合。経験と優れた技術、産地を理解出来たからこそたどり着いた洗練された果実味とタンニンバランスをお楽しみいただけます。
本日は赤ワインを2種、カベルネ・ソーヴィニヨンとピノタージュをご紹介します。
リーフランド カベルネ・ソーヴィニヨン 2017
Cabernet Sauvignon /Lievland Vineyards
独特のスモーキーさに、ローストしたスパイス、トースト、エスプレッソ、杉、ビターチョコの香り。そしてブルーベリーや熟したプラム、ドライハーブのヒント。さらにタバコ葉や黒土の香り、金属的なミネラルのニュアンスがフレッシュな印象を与える。アタックはなめらかでジューシー。柔らかなタンニンが溶け込む伸びやかな果実味で、熟した黒果実やレザー、ビターチョコを想わせる。ほろ苦さと絶妙の甘辛度。スパイシーなオークの要素がアクセントとなり酸がしっかりと効いていている。抜栓直後は少しスモーキーさが勝るが、次第に果実感が増していくのでゆっくりと時間をかけて楽しみたい。長く続くフィニッシュ、余韻はフレッシュかつエレガント。
合わせるお料理
牛肉のグリル、鶏肉のソテー、白身肉のトマト煮、焼き野菜、フリカッセ(肉のクリームソース煮)、ベーコンとチーズのリゾットなど。
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リーフランド ブッシュヴァイン ピノタージュ 2018
Bushvine Pinotage /Lievland Vineyards
ラズベリーやブラックチェリー、プラムなど豊かな果実香が広がりスミレや柑橘類の花、ミント、ブラックペッパーのヒント。さらにスモーク、木樽からくるバニラや杉のニュアンス、レザー。ボリューミーな香りで凝縮感が漂っている。アタックはなめらかでリッチ。エキス分に富んでおり溢れんばかりのジューシーさに、心地よい酸味が調和したモダンなスタイル。生き生きとしていて果実味が前面に表れる魅力的な風味。同時にしなやかさを兼ね備え繊細なタンニンが溶け込んでいる。ミディアムからフルボディで、素晴らしい純度と凝縮味、肩肘張らずに楽しめる。
合わせるお料理
牛・ラム肉のロースト、ジビエ、カツオのたたき(ワインを少し冷やして)、パスタなど。
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目指すは『エレガンス、成熟、そして洗練さ』「フレールジャン・フレール」
目指すは『エレガンス、成熟、そして洗練さ』「フレールジャン・フレール」
フレールジャン・フレールは、ロドルフ・フレールジャン・テタンジェがふたりの兄と共にアヴィーズで設立したシャンパーニュ・メゾンです。
世界最大級のワインコンペ「デキャンター・ワールド・ワイン・アワード2019」では、樹齢50年以上のプルミエ・クリュからつくる“キュヴェ・デ・ユサール 2012”が、100点満点中97点の高得点を獲得し、見事プラチナメダルを受賞しました。世界中で評判が高く、フランス国内のミシュラン星付きレストランでも数多くオンリストされている実力派のシャンパーニュです。
本日のシャンパーニュ
フレールジャン・フレール キュヴェ・デ・ユサール 2012
Cuvée des Hussards Extra Brut /Frerejean Frères
香りはユリ、白い花のアロマに、新鮮な柑橘類や白桃、洋梨、リンゴなどフルーツのニュアンスが豊かに香る。さらにブリオッシュやアーモンドなど香ばしい香りにチョークやスモーク、ミネラルのヒント。鮮烈で気品あふれる上品な芳香、複雑さが感じられる。口に含むとフレッシュでスムーズ。柔らかな果実味と調和したミネラル感が瞬く間に広がり味わいはヴィヴィットで、しなやかさを合わせ持つ。寛大にして優雅なそれは「シルク」の様に美しく伸びやかな酸とのバランス。上品な酸味が緻密さを与え、アフターフレーバーは持続性がある。ドライフルーツと心地よい塩味が余韻に残る。
合わせるお料理
食前酒はもちろん、牡蠣、ホタテのカルパッチョなど魚介を中心とした料理、寿司、ポークソテー バルサミコソースなど。
メゾン所在地:シャンパーニュ地方 アヴィーズ
品種:シャルドネ85%、ピノ・ノワール15%
タイプ:スパークリング 白 辛口
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株式会社 稲葉 秋のワイン試飲会 2019
株式会社 稲葉 秋のワイン試飲会 2019
約120種類をテイスティング。 今回はイタリア アブルッツォの雄「ファルネーゼ」からヴァレンティーノ社長の長女でありセールスマネージャーのジュリア・ショッティ氏が来日。
ファルネーゼはといえば、『ルカ・マローニ ベストワイン年鑑』で幾度となく最優秀生産者に選出されている実力派ワイナリーですが、2019年度も選出されており数えること9度目。1994年の設立から僅か10年足らずの短期間で、イタリアトップ生産者の地位を確立しました。
会場では試飲と共にミニセミナーが開催され、「ファルネーゼの美味しさの秘密」と題してコンセプトや、ワイン造りに携わるグロワーや醸造家との信頼関係、今後の展望等をお話しいただきました。そして最後にジュリアも大好きだというノヴェッロのご紹介。毎年美味しさを裏切らないファルネーゼのノヴェッロは当店でも大人気のアイテムです。ノヴェッロの解禁日は10月30日。ご予約受注開始までもうしばらくお待ちください。
写真:ジュリア・ショッティ氏と。
超古木!樹齢130年のテンプラニーリョ「ボデガス・トリデンテ レホン」
超古木!樹齢130年のテンプラニーリョ「ボデガス・トリデンテ レホン」
旧来のフミーリャのイメージ刷新の立役者となった「ボデガス・フアン・ヒル」。ワイン・アドヴォケイトで極めて高い評価を受け、世界的な注目をフミーリャに向けさせた功績は大きい。
“ボデガス・トリデンテ”はそのボデガス・フアン・ヒルをはじめとするヒル・ファミリー・エステーツのブランドの一つで、古木になる完熟したテンプラニーリョから高品質なワインを生み出している。どのレンジも深みがあり力強い味わいが特徴。
本日は、樹齢130年のテンプラニーリョを使い贅沢に仕上げた最上級キュヴェ“レホン”をご紹介します。
ボデガス・トリデンテ レホン 2014
Rejón /Bodegas Tridente (Gil Family Estates)
熟したブラックベリーやブラックチェリー、プラムなど力強い果実のアロマに、イチジク、レーズンなどのドライフルーツや、アニス、バラのドライフラワー、ミネラルのヒント。そしてバニラやココア、ダークチョコなど芳しいオークのノートが混ざり合う。複雑さと深みを兼ね備えた魅惑的な芳香が鼻腔をくすぐる。味わいは濃厚で、厚みがあり噛めるようなリッチなボディ。丸みのある甘いタンニンとジューシーな果実味が絡み合いしなやかで、しっかりとした構造が感じられる。同時にアルコール感が充実し(なんと16%!)パワフルな印象だが、目が詰まっておりシルキーなテクスチャー、口当たりがよく繊細さを併せ持つ。全体にスムーズで、口中に旨みが染み渡り飲み応えが◎。甘さとほろ苦さが絶妙のフィニッシュ、余韻は長くエレガント。
合わせるお料理
牛・ラム肉のロースト、レバー、焼き肉、イベリコ豚、ジビエ、ハンバーグ、トマトソースベース料理など。
産地:スペイン カスティーリャ・レオン地方
品種:ティンタ・デ・トロ(テンプラニーリョ)100%
タイプ:赤ワイン フルボディ
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しなやかなタンニンがバランスよく混ざり合う「カンポ・アイ・レッチ」
しなやかなタンニンがバランスよく混ざり合う「カンポ・アイ・レッチ」
良質なブルネッロ・ディ・モンタルチーノを手掛けている「レッチャイア」の別ブランド“カンポ・アイ・レッチ”のワインからI.G.T.を2つ飲み比べました。
I.G.T.「ルパイア」×「サッサレッロ 。共に、ブドウは手摘みで収穫されたサンジョヴェーゼに、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロのブレンドです。樽で熟成後、ルパイアは最低でも1年、サッサレッロは3年以上寝かせてからリリースされます。現時点でルパイアは2012年、サッサレッロは2010年です。
カンポ・アイ・レッチ ルパイア・トスカーノ 2012
Lupaia Toscano /Campo ai Lecci
香りは野性味のあるベリーやチェリーのアロマに、アニスやペッパーなどのスパイスのヒント。そして軽いロースト香に、タバコ、レザーのニュアンス。口に含むとスムーズでなめらか。サンジョヴェーゼらしいくっきりとした酸味が印象的で、熟成により輪郭は丸み帯びる。未だフレッシュさを保っておりタンニンも程よく溶け込んでいる。ドライ感がありボディは中庸、ミディアムからフルボディ。やや高めの酸度だが、なめらかで飲み心地がよく、トマトソースを使った肉料理やパスタ、ピッツァなどと相性が抜群。さらにキムチ、スパイシーな料理ともよく合う。
カンポ・アイ・レッチ サッサレッロ・トスカーノ 2010
Sassarello Toscano /Campo ai Lecci
香りは熟した赤い果実やプラム、リコリス、八角、そして包み込むように広がる優しいオークのノート。バニラやトースト、チョコ、ココアを想わせ、親しみやすく品がある。「ルパイア」と比較すると、より肉付きの良さを感じスムーズな飲み心地(もちろん同等の対象ではなく、タイプも違うが)で、酸味とタンニン、果実味とのバランスがとれている。濃縮感がありまろやか。香り同様に上品な印象をもち余韻にオークと熟したプラムのフレーヴァー。
合わせるお料理
ローストビーフやハンバーグ、きのこのリゾット、トマトソースベース料理、シチューなど。
産地:イタリア トスカーナ
品種: サンジョヴェーゼ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ
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モトックス グランド試飲商談会 2019 秋
来場者でごった返す中、毎回私を探して?
いや偶然なのか?(笑) 声をかけてくれるアレックス。
彼とは10年来の付き合い。
その屈託の無い笑顔には人間味があふれており、彼のブースに集まる人々もまた笑顔が絶えない。
現在、彼はイタリア・サレント半島に位置するワイナリー「サン・マルツァーノ」社の輸出部長を務める。ワインは気軽に楽しめるリーズナブルなものから、樹齢50~60年以上の古木のブドウで造られる上級ものまでと、取り扱いの幅が広い。南イタリアならではの新鮮な果実味を活かしたモダンテイストが認められ世界中で人気を博している。
「モトックス グランド試飲商談会 2019 秋」にて。
サン・マルツァーノ社のアレックス・エンドリッチ氏と。
今回は200種類弱に絞ってテイスティングしました。
気になるワインは追ってご紹介させていただきます。