2017年4月

『ワインプロフェッサー』の異名を取り、研究熱心な事で知られる ヴィリー・ブリュンデルマイヤー氏は、若い頃フランスで修行を重ね、最新の醸造技術を学びました。収得した剪定法やリラ方式と呼ばれる葡萄栽培法、無農薬栽培を実践。セラーでは制限的な醸造を行ない最近の傾向としては、ボディのしっかりとした凝縮感のあるワインを造りだしています。

ヴィリー・ブリュンデルマイヤーは、今日あらゆる面においてオーストリアのワインシーンにおけるリーダー的存在になっており、葡萄畑とセラーにおける妥協のない品質追求により、世界で競争可能なトップクオリティーのワインを生産することが可能であることを証明しています。スティルワインだけでなくスパークリングワインにも定評があり、本日はエクストラ・ブリュットをご紹介します。

エクストラ ブリュットは、より葡萄や土壌の特性を際立たせたスタイルのスパークリングワインです。畑は石灰質を多く含む土壌で、南東向き斜面にあります。フレッシュさと同時に暖かみをベースのワインの味わいに与えます。

ブリュンデルマイヤー　エクストラ・ブリュット　NV
Extra Brut /Weingut Bründlmayer

香りにはリンゴや洋梨、花梨、小さな赤い実、レモンピール、ユリ、ジンジャー、微かにミントのアロマ。そして膨らみのあるイーストやパン、ビスケットなどの芳しい香り、チョーク、ぬれた石、ミネラルのニュアンスが現れ複雑さと奥行を生む。口に含むと快活にして繊細な発泡が心地よく、凝縮した果実感で満たされる。味わいとしてはもちろんドライで引き締まっており、ミネラルを芯にしっかりとした構造をもつ。ピノ・ノワールのコクとシャルドネのキレが絶妙のバランスを保っており、サッパリとしつつもクリーミーなテクスチャー。極辛口ながら果実のヒント、ブドウ本来の旨みが綺麗に引き出されている。純粋で力強く、エレガンスを兼ね備えており、アフターには果実とミネラルのようなほろ苦さ。

【合わせるお料理】
アペリティフ、繊細な食材を使った和食、寿司、天ぷらなど、魚介を中心とした料理。

産地：オーストリア　カンプタール・ランゲンロイス
品種：ピノ・ノワール50%、シャルドネ50%
タイプ：辛口　白　発泡

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19世紀設立のドメーヌ。現在は5世代目のアランとジャン・マルク、6世代目のソフィーとセバスチャンによって運営されています。ソフィーはワイン＆スピリッツの国際ビジネスの分野でMBA（Master of Business Administration）を取得、父アランと共にセールス・マーケティングを担当しています。ソフィーがドメーヌに参画するまでは英語を話せるスタッフがいなかったため輸出はあまり行っていませんでしたが、今は世界市場も視野に入れたマーケティングを展開しています。セバスチャンはブドウ栽培と醸造学を学び、畑仕事を担当。目指すは「豊潤で複雑な果実味を持つフィネス溢れるワイン」です。伝統的な手法を尊重し、先代から受け継いできた技術と最新の設備を用いて家族一丸となってワイン造りに励んでいます。

ドメーヌ・ミシェル・ノエラ　ヴォーヌ・ロマネ　2014
Vosne-Romanée /Domaine Michel NOËLLAT

香りには熟したラズベリーやクランベリー、チェリーのコンポート、スミレ、バラ、そして木樽からくるシナモンやクローブなどのスパイス、バニラのノート。華やかさとともに動物的なニュアンスがあり、なめし革、マッシュルーム、紅茶の葉、森の下草などの香りが続く。アタックはソフトでなめらか。ビロードのような舌触りで、密度の高い魅惑的な果実感で満たされる。芳醇だが格調高く、丸みとオイリーさを備えている。膨らみのあるボリュームとコク、味わいはピュアで親しみやすいもの。ふんわりとした風味の広がりがあり長く続く余韻をもつ。官能的でエレガントなワインに仕上がっている。

【合わせるお料理】
仔羊や鴨・牛肉のロースト、マグロの赤身の醤油漬け、ジビエ、寿司など、チーズであればエポワスやサン・フロランタンがおすすめ。

産地：フランス　ブルゴーニュ地方　コート・ド・ニュイ地区
品種：ピノ・ノワール100%
タイプ：赤ワイン　フルボディ

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レオポルド・プリモ・ディ・トスカーナは、トスカーナ沿岸部ビッボーナの地で2004年春に設立された家族経営のワイナリーです。この場所はイタリアを代表する銘醸地「ボルゲリ」と同じ沿岸部の丘陵地にあり、同様の気候が存在します。ボルゲリは、「The Little Bordeaux（リトル・ボルドー）」と呼ばれるテロワールがあり、国際ブドウ品種には理想的な栽培地域とされています。地理的条件には、常に海からの強い風があり、沿岸部である土壌からブドウ樹がヨウ素の摂取量が高く、ブドウ畑は温暖で素晴らしくバランスのよい条件が整っているのです。

また、レオポルドでは、植物生理学に基づき、ブドウ樹が植物としての生理機能のバランスが取れていることが、良い収穫を迎える為の重要ポイントと考えています。このため「ビオ・ナチュラル」というコンセプトで、化学薬品を使用せずに有機栽培農法を実践しています。

レオポルド・プリモ・ディ・トスカーナ　デコ　2015
D'Echo /Leopoldo I di Toscana

香りにはブラックチェリーやカシスのコンポート、スミレ、ブラックペッパー、ハーブ、ローストしたオークのノートが混じり合う。エスプレッソやビターチョコなどの香ばしい香り、そしてバルサミコや濡れた石、鉄、ミネラルのニュアンスが続く。アタックはなめらかで、しっかりとした骨格を持ち、凝縮した果実感で満たされる。旨みが集約された黒系果実にスパイシーなオークのヒント。ミネラルの構造が洗練さを与えており、辛口で、アルコール感のあるボディを持つ。力強いカベルネと柔らかなメルロとの融合、互いの個性を見事引き出し合い、心地よいタンニンと綺麗な酸が感じられる。

【合わせるお料理】
赤身の肉料理やサラミ、トマトソース料理、コクのあるチーズなど。

産地：イタリア　トスカーナ
品種：カベルネ・ソーヴィニヨン70%、メルロ30%
タイプ：赤ワイン　フルボディ

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引き続きヴィッラ・アンナベルタから、本日は本格アマローネをご紹介いたします。ワイン名は「アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ」。ヴァルポリチェッラ地域内の葡萄をアパッシメント（陰干し）して造られるワインです。収穫の際、葡萄を厳しく選別し、熟練した摘み手が2度セレクションを行います。1度目は畑で収穫する時、2度目は収穫した後の房をさらに選別します。葡萄を乾燥させるため、完璧に健全な状態の葡萄だけを選び抜きます。優れた品質のアマローネのためには、この厳しい選別は絶対に欠かせない要素です。熟成はフレンチオークの樽で24ヶ月行います。凝縮した味わいながら重く残らずエレガントに仕上がっています。

ヴィッラ・アンナベルタ　アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ　2013
Amarone della Valpolicella /Villa Annaberta

香りにはブラックチェリーのコンポートやイチジク、レーズン、シナモンやペッパーなどのスパイス、赤紫蘇、バラのドライフラワー、そして樽由来のバニラやタバコ、ココア、ナツメグの香り。スパイシーかつ野生的ではあるが、お香のような上品な香りが現われており、奥からはリコリスや黒砂糖のような仄かな甘さがただよい魅了する。アタックはなめらかで力強い果実感、ミネラルを伴う果実味が伸びやかに広がる。チェリーやプラムジャムのような風味とともにペッパーやスパイシーなオークの要素が綺麗に溶け込んでいる。辛口にしてアマローネ特有の残糖感はもちろんだが、凝縮した味わいながら重く残らずエレガントに仕上がっている。アルコール感のあるふくよかな果実味と締りの良い酸とのバランスが絶妙でタンニンは程よい。艶やかで、飲み応えがありほんのりビターな長い余韻へと続く。

【合わせるお料理】
牛や鴨肉のロースト、ラム肉の煮込み、ジビエ、すき焼き、ゴルゴンゾーラチーズなど。

産地：イタリア　ヴェネト
品種：コルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラ
タイプ：赤ワイン　フルボディ

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